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ミステリの祭典

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博士を殺した数式

作家 ノヴァ・ジェイコブス
出版日2020年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 猫サーカス
(2022/12/16 18:37登録)
主人公の自殺した祖父である天才数学者が遺した「最後の方程式」を探し求める暗号謎解きミステリ。殺人が起こり、犯人も見つかり、動機も明かされる。そういう意味では確かにミステリの様式には従っているが、あくまで本作の主眼は「方程式」を探すこと。すなわち数学の世界を舞台にした「宝探し」である。宝探しの過程で主人公やセヴリー家の人々のコンプレックスやわだかまりが解消されていき、宝物の発見と同時に自分の人生において本当に大事なものを発見する。作者が用意した偉大すぎる祖父の最後の贈り物の形はチャーミングだ。

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