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ミステリの祭典

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ある日、爆弾がおちてきて

作家 古橋秀之
出版日2005年10月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 メルカトル
(2022/12/05 22:20登録)
「人間じゃなくて“爆弾”?」「はい、そうです。最新型ですよ~」。ある日、空から落ちてきた50ギガトンの“爆弾”は、なぜかむかし好きだった女の子に似ていて、しかも胸にはタイマーがコチコチと音を立てていて―「都心に投下された新型爆弾とのデート」を描く表題作をはじめ、「くしゃみをするたびに記憶が退行する奇病」「毎夜たずねてくる死んだガールフレンド」「図書館に住む小さな神様」「肉体のないクラスメイト」などなど、奇才・古橋秀之が贈る、温かくておかしくてちょっとフシギな七つのボーイ・ミーツ・ガール。『電気hp』に好評掲載された短編に、書き下ろしを加えて文庫化。
『BOOK』データベースより。

内容は別として兎に角文章が上手い。淀みなく流れるような筆致は最早美しいとしか言いようがありません。そしてボーイ・ミーツ・ガールの物語は雰囲気はどれもふんわりとしていて癒し系。しかしながら、それぞれ違った発想とアイディで支えられており、作者の抽斗の多さに感嘆させられます。

流石に名作と呼ばれるだけあって、その名に恥じない標準以上のレベルを維持しています。どの作品が秀でている訳ではなく、どれもラノベの真髄を味わえる短編として老若男女問わずお薦め出来ます。ここまで来るとジャンルを超えた文学小説と言っても過言ではないと思うくらい、その出来は素晴らしいです。面白い、楽しい、笑える、感動する、SFの要素も含まれていると至れり尽くせりですね~。

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