牛家 |
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作家 | 岩城裕明 |
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出版日 | 2014年11月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 5点 | メルカトル | |
(2022/12/04 22:38登録) ゴミ屋敷にはなんでもあるんだよ。ゴミ屋敷なめんな―特殊清掃員の俺は、ある一軒家の清掃をすることに、期間は2日。しかし、ゴミで溢れる屋内では、いてはならないモノが出現したり、掃除したはずが一晩で元に戻っていたり。しかも家では、病んだ妻が、赤子のビニール人形を食卓に並べる。これは夢か現実か―表題作ほか、狂おしいほど純粋な親子愛を切なく描く「瓶人」を収録した、衝撃の日本ホラー小説大賞佳作! 『BOOK』データベースより。 長めの短編二作。どちらもホラーだけど怖さはほぼありません。表題作は選考委員から口を揃えて問題作と言われていますが、どこが問題なのか私には理解できませんでした。只々ドタバタ劇に終始し、不条理な現実なのかはたまた夢なのか、その境を行き来している印象です。やや不快だったのは主人公の妻の言動であり、それ以外は何が何だかって感じで、ピンと来ませんでしたね。 それよりももう一篇の『瓶人』の方が余程面白かったです。ストーリーもよく練られていて、少年の父の優しさに癒されます。その父に意外な真実が隠されている訳ですが、この奇想が光っており物語全体を操る事に大きく関与しています。ラストのブラックな味わいも非常に効いていて後を引きます。 |