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ミステリの祭典

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恐山「黄金の国」殺人海峡
尾高一幸シリーズ

作家 草野唯雄
出版日1991年02月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2022/11/20 14:49登録)
(ネタバレなしです) 鉱業会社での勤務経験がある作者には初期作品に「北の廃坑」(1970年)や「影の斜坑」(1971年)などの鉱山を舞台にした作品があり、1991年発表の尾高一幸シリーズ第9作の本格派推理小説である本書ではかつての山師で大鉱脈発見で財を成した男が謎の死を遂げる事件を扱っています。もっとも初期作品の熱気や緊張感は本書ではまるで感じられず、むしろ淡泊な印象が残ります。殺人犯は結構早い段階で絞り込まれ、逮捕するに十分な証拠や証言を探し求めることに多くのページを費やしていて推理物としては物足りません。犯行時刻と関係ない時間帯に犯人がアリバイを用意していたのはなぜかという謎がちょっと珍しいぐらいで、それもあまり大した理由ではないように思えます。

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