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ミステリの祭典

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ボートの三人男
別題『ボートの三人男 もちろん犬も』

作家 ジェローム・K・ジェローム
出版日2010年03月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 クリスティ再読
(2022/11/07 12:29登録)
「三人男」ユーモア小説つながりで本作。だけどちょいと失敗。

ヴィクトリア朝ユーモア小説の代表格。1889年だからホームズのデビューと同じ時期にあたる。ウッドハウスみたいなものを期待したんだが、「クスッ」とは笑えるけども、ストーリー性が薄い。

主人公の「ぼく」が二人の友人と犬と一緒に、ロンドン近郊からオックスフォードへ、テムズ河をボートで遡上する二週間の旅の話。本来旅行案内として書かれたらしい。ボート旅行の奮闘記やら沿岸の名所旧跡の由来話、それに大げさな美文による自然礼賛...でも話はいつもいつも脱線し、ヘンテコなエピソードを次から次へ紹介する「小話」の連続体みたいなものである。

一言でとりとめのない小説。話を追っちゃったりせずに、テキトーに読むのがたぶん正しい。それこそ夜寝る前に5ページくらい読んで、幸せな気分になってぐっすりオヤスミ。そういう小説だろうね。

言うまでもなくミステリ味はなし。失礼しました。

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