home

ミステリの祭典

login
最後から二番目の真実

作家 フィリップ・K・ディック
出版日不明
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 虫暮部
(2022/11/03 12:55登録)
 ディックおなじみの “作り物の現実”。本作は結構即物的でロジカルで、さほどぶっ飛んではいない。特権階級が支配する世界像は、私なんかが読むと陰謀論者に対する揶揄に思えるが、作者は真剣な社会批評のつもりだったのかも。そのへんは “ホンモノ” を傍観する面白さ(?)。
 一応密室殺人が発生。このトリック、好きだ。今ならミステリとしてもアリかも(??)。
 ただ、近未来(もうすぐ追い付く)のテクノロジーの進歩、はいいんだけど、“時間” にまで手を広げたのは無節操に過ぎる。こればかりは次元の違う技術だと思うんだよね。いや、それでこそディック(???)。

1レコード表示中です 書評