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ミステリの祭典

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奥州平泉殺人事件
八木沢警部補シリーズ

作家 大谷羊太郎
出版日1992年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2022/09/18 13:16登録)
(ネタバレなしです) 1992年発表の八木沢警部補シリーズ第10作の本格派推理小説です。第1章では密室殺人事件の捜査に取り組む八木沢たちが描かれ、第2章では登場人物たちが変わってぎくしゃくした人間関係が描かれます。第3章以降はこの2グループが並行して描かれ、やがては融合する展開となります。密室の謎解きを織り込んだのはこの作者らしいですけど古い海外本格派作品で使われていたトリックの使い回しに過ぎず、これだけを評価するなら合格点をあげられませんが本書はトリックより人間ドラマを重視しているのが特徴です。凶器が同じなので犯人は同一人物のはずだが、被害者同士の接点がなくて動機から容疑者を絞り込めない連続殺人の真相が明かされる最終章はなかなか印象的です。

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