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ミステリの祭典

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死人街道

作家 ジョー・R・ランズデール
出版日2021年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2022/09/06 15:46登録)
迫りくるゾンビとの戦いがラストで派手に繰り広げられる中編「死屍の町」をはじめ、ウェスタンとSF怪奇ファンタジーが融合した五つの物語が収録されている。
もっとも「死屍の町」は、ジェビダイアが訪れた町で福音を伝える集会を開こうとするなど、静かなトーンで始まっていく。南北戦争の記憶、射撃の教えを乞う少年、教会の部屋に積みあがった銃器と弾薬の箱の山など、西部劇らしい舞台やエピソードが並ぶ一方、聖書の黙示録、生ける屍、インディアンの呪いといった要素が加わり、じわじわと盛り上がる。
ただホラーとウェスタンを合体させ、B旧活劇に仕立てただけでなく、随所にスパイスを効かせ、素材そのものの良さを引き出し、旨味たっぷりの物語をこしらえている。

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