ガラスの魚 |
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作家 | 山下明生 |
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出版日 | 2021年11月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 6点 | まだ中学生(仮) | |
(2022/08/26 22:36登録) 戦後7~8年がたった瀬戸内の島が舞台。足の怪我をこじらせて夏休みを棒に振った中学生のアキラが、夏休み最終日に校門前で謎の死体を発見するところから始まる。 事故か事件か。捜査が始まるが、松葉づえ姿を「かかし」とからかわれたり、父らしき人物が島に現れたり、1学年上の少女に夜釣りを教えたり、ヤクザに命を狙われる青年をかくまったり。次々と起こる出来事に心は泣いたり笑ったり、絶望と希望の間を揺れ動く。 最終章で級友と自転車のチキンレースの結末が清々しい。思春期に差し掛かり、壁を乗り越えていく少年の心模様に共感する。 |