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ミステリの祭典

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シリウスの反証

作家 大門剛明
出版日2021年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 ぷちレコード
(2022/08/10 22:59登録)
冤罪被害者の救済活動に取り組む「チーム・ゼロ」が、1996年に岐阜県で起きた一家4人殺害事件を再調査する物語。弁護士や学者らスペシャリストが集まるチーム・ゼロの中でも、特に理想に燃える若手弁護士藤嶋たちがさまざまな観点から冤罪の可能性を探っていく。
重視されるのは指紋鑑定。犯罪現場に残された指紋の多くが一部欠けている片りん指紋で、指紋鑑定においては特徴が12点一致するかどうかが分かれ目となる
。科学捜査の危うさ、鑑定における心理的バイアアス、検察側による裁判資料の隠蔽問題などが追求されていて面白い。正義感がやや鼻につく部分もあるが、刺激的な仕掛けがある。

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