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ミステリの祭典

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貞子vs伽椰子

作家 黒史郎
出版日2016年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2022/08/10 22:45登録)
ホラー映画の主演を依頼された劇団員の恵子。しかし、監督が不審死、恵子は居合わせたフリーライター・小堺と共に、現場にあった「呪いのビデオ」を観てしまう。2人は貞子に呪い殺される前に、入れば伽椰子に捕まり二度と戻れなくなるという「呑む家」への侵入を決意。呪いの相殺を狙い、その顛末を映像に記録することに。撮影班が次々と姿を消していく中、ついに貞子と伽椰子が姿を現わし…。ホラーの歴史を変える最恐対決!
『BOOK』データベースより。

映画は観ていません。『呪怨』も観ていませんので伽椰子の存在がどんなものかも知りません。どうやら本作は映画の完全なノベライズではなく、オリジナルらしいです。それならばもう少し物語の細部に膨らみを持たせても良かったのではないかと感じました。導入部や霊能者の登場などは面白く読めましたが、主人公の恵子の恐怖感があまり伝わってきませんし、ライターの小堺などは自身の危機を面白がってさえいるのに、絵空事じみた感覚を覚えました。

それでも貞子と伽椰子を対決させるというアイディアは、勿論映画ありきではありますが、面白いと思います。
怖さはほとんど感じません。それよりもワクワクの方が勝ち、終結に向かって期待が高まっていく手法は流石に堂に入ったものがあります。興味本位でしか読めませんが、それで十分だと思います。軽くサクッと読んでしまっても、後腐れがないのが良いです。

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