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ミステリの祭典

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クメールの瞳

作家 斉藤詠一
出版日2021年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2022/08/09 15:32登録)
カンボジアに栄えたクメール王国の秘宝をめぐる争奪戦を描いている。主人公たちの探索を描く現代パートと並行して、19世紀のインドシナ半島から戊辰戦争の日本へ。そしてある秘宝をめぐる過去の断片が語られる。それぞれの断片は、現代の探索が進むにつれて互いに繋がって、やがて大きな絵が浮かび上がる。
現代パートは、こじんまりとした話ではある。しかし、過去のエピソードを絡めることにより、時間の広がりを見せて、スケールの小ささを感じさせない。
荒唐無稽な大風呂敷を広げながらも、物語の展開そのものは安定していて、バランスの取れた作品として楽しめる。

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