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ミステリの祭典

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果鋭
堀内・伊達シリーズ

作家 黒川博行
出版日2017年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2022/07/19 15:31登録)
堀内・伊達コンビのシリーズ第三作目。
今回、二人が関わるのはパチンコ業界。著者にはパチンコの釘師が主人公の「封印」という作品もあるが、現在のパチンコ業界には職人的な釘師に居場所などもはや存在しない。本書で描かれる業界の裏側、それは警察と暴力団が利権を貪る魑魅魍魎の巣窟だ。
堀内と伊達のやり方は相変わらず無茶の連続で、関係者の拉致、暴力団相手の喧嘩沙汰などは朝飯前だが、元刑事らしく正攻法の聞き込みも堂に入ったものである。とはいえ、警察の威光を背負っていた時と大きく異なるのは、しくじったら命の保証はないということ。
毒を以て毒を制すというが、このシリーズでは主人公たちもそれ以外の登場人物もまさに猛毒、ほぼ悪党しか出てこない。漫才さながらの軽快な掛け合いによってそんな猛毒コンビを魅力的に見せる著者の手腕が冴える一作。

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