サナトリウム |
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作家 | サラ・ピアース |
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出版日 | 2021年11月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 6点 | YMY | |
(2022/07/07 23:24登録) アルプスのリゾート地に立つ豪華ホテル。古いサナトリウムを改装した建物だ。エリンは弟の婚約祝いのため、恋人とともにホテルを訪れた。だが、弟の婚約者が失踪。さらに大雪で外部との交通が遮断される中、ゴムマスクをかぶせられた女性の遺体が発見された。 主人公のエリンは休職中の警察官。仕事でのつまづきに加えて、母の死、弟とのぎくしゃくした関係など、心に多くの不安を抱えている。雪による外部との遮断も、閉ざされた空間によるサスペンスの醸成によりも、エリンの閉塞した心理と呼応するところが大きい。 ホテルとして改装される前のサナトリウムにも、いわくつきの過去がある。こちらもエリンの心理と響きあい、事件の真相にもつながっていく。 ぎこちないところもあるけれど、不安を軸に展開する緊密なサスペンスを堪能できる。 |