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ミステリの祭典

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ステップ

作家 香納諒一
出版日2008年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 ぷちレコード
(2022/06/27 23:14登録)
「死んだとたん、過去の時点の自分に戻り、またやり直す」というアイデアを生かした長編作。
バーを経営する斎木のもとに、突然、弟分の悟が転がり込んできた。やくざの幹部を刺してしまったという。斎木は殺し屋に追われる悟を助けようとしたが、反対に殺されてしまった。
しかし気が付くとなぜか斎木は「昨日の自分」に戻っていた。改めて同じ事件に立ち向かったものの、またしても命を落としてしまう。彼は生と死のループを繰り返しつつ、意外な真相へたどり着くまでのステップを踏んでいく。
すでに基本アイデア自体は珍しくない。だが、これを謎に富んだクライムアクションへ導入したというところがよい。主人公は、それまでの行動の反省や新たに判明した手掛かりをもとに、最終局面まで攻略していく。奇想サスペンスになじみがなくても、読み応えを感じるでしょう。

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