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ミステリの祭典

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なまづま

作家 堀井拓馬
出版日2011年10月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 糸色女少
(2022/06/27 22:31登録)
舞台は現代の東京。ただしこの世界では、30年ほど前から、ヌメリヒトモデキなる、すさまじい悪臭を放つ奇怪な生物が街を徘徊している。
その研究施設に勤める「私」は、最愛の妻を2年前に亡くし、失意のどん底にあったが、ヌメリヒトモドキが人間そっくりに進化しうることを知り、妻を甦らせる夢を抱く。ヒトモドキをこっそり捕獲して自宅の浴室で飼育し、毎日妻の遺髪を与え、妻の思い出を語り聞かせる。
「ソラリス」から恋愛要素を抽出し「フランケンシュタイン」で培養したような設定だが、細部まで実によく考えられている。前代未聞の純愛SF。

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