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ミステリの祭典

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レシピに万歳
ディタニー・ヘンビットシリーズ

作家 アリサ・クレイグ
出版日1998年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2022/05/09 06:32登録)
(ネタバレなしです) 1990年発表のディタニー・ヘンビットシリーズ第4作ですがディタニーは妊娠中でそれほど活躍するわけではなく、夫のオズバートの名探偵ぶりが目立ちます。本書と同年に発表されたP・M・カールソンの「真夏日の殺人」でやはり妊娠中のマギー・ライアンの大活躍ぶりとは対照的な描き方ですね。オズバートの叔母のアシュレーザが訪れていた毛糸店に銃弾で蜂の巣になった自動車を乗り付けた男が飛び込んできてダイイングメッセージを残して死んでしまい、さらに追跡者らしい2人組の男が乗り込んで死体と車を運び去ります。この騒動に巻き込まれて全く動じなかったアシュレーザが凄いです(笑)。被害者はほどなく特定され、ミンスミート製造会社の秘密レシピを狙った事件の犠牲者ではと推測されます。なかなか大胆なトリックが使われていて、やりようによってはインパクトのある謎解きに仕上げられたのではと思われますがコージー派の本格派推理小説プロットなので、真相を見抜いた推理説明はちゃんとありますけどあっさり目です。

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