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ミステリの祭典

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高速ばぁば
原作 内藤瑛亮

作家 福谷修
出版日2013年06月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2022/05/08 23:00登録)
アイドルグループ、ジャージガールのアヤネ、ナナミ、マユコの3人は、ある番組の撮影で廃墟となった老人ホームを訪れる。廃墟に持ち込んだカメラには、とても人間とは思えない速さで走る老婆の姿が映っていた。撮影後、帰宅した3人の周りでは奇怪な現象が続き、身体にも不気味な症状が次々と現れる。恐怖の連鎖を食い止めるため、再び老人ホームを訪れた彼女らを待ち受けていたのは、怨霊の跋扈する想像を絶した地獄だった―。凄惨なる都市伝説ノベル!!
『BOOK』データベースより。

三人のアイドルが廃墟で肝試しをし、そこで怪異に襲われその後も不可解な出来事が連続するという、王道ホラーです。映画のノベライズにしては良く出来ている方だと思います。そこそこ怖くてグロも適度に含有しているし、それなりに臨場感も備えています。また、終始七海目線で描かれていますが、その時々の心情が事細かに描写されていて、三人組の微妙な位置関係も良く分かるように出来ています。

都市伝説を上手く絡めて、実はこの怪異の発端はこんな感じだったのではないかという解釈の元に、過去の事件を要領よく纏めて、程良く奥行きを感じさせる作品となっています。コンパクトながら内容はグッと詰まっている感じで好感が持てます。タイトルから色物扱いされがちかも知れませんが、色眼鏡を外して読んでみるのも一興かと思います。アイドルも色々と大変だなと云うのも分かります。

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