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ミステリの祭典

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ひまつぶしの殺人
早川家シリーズ

作家 赤川次郎
出版日1978年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2023/05/27 00:07登録)
1978年、『三毛猫ホームズの推理』と同じ年に発表された、早川家シリーズの第1作です。シリーズと言っても、ホームズみたいにいくらでも書けるような単純な設定ではありませんから、全部で3冊だけですけれど。本作は何と言っても登場人物設定のとんでもなさが売りです。弁護士である早川圭介(一応彼が主役と言っていいのでしょうか)の母が大泥棒、兄が殺し屋、妹が詐欺師(違法かどうか微妙と圭介は思っているようです)、弟が真面目過ぎる警察官、そして家族の犯罪を知っているのは冒頭段階では圭介だけ。
圭介がそれを知ったいきさつから始まり、偶然をこれでもかというぐらい詰め込んで、ダイヤ・コレクションを持つ富豪をめぐり話は展開していきます。この作者だからこそ軽くしみじみさせる最後の意外性は、横溝正史が扱えば(実際正史が好みそう)どろどろの悲劇になりそうな気もしますが。

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