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ミステリの祭典

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雨のやまない夜
運転手クーパー・マクリーシュ

作家 サム・リーヴズ
出版日1994年09月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点
(2022/04/10 08:01登録)
シカゴのタクシー・ドライバー、クーパー・マクリーシュのシリーズ第2作は、第1作よりハメット寄りのハードな内容になっていました。クーパーは恋人ダイアナが巻き込まれた事件の解決に奮闘することになります。戦うべき相手は最初からわかっていて、フーダニット的な要素はほとんどありません。「ほとんど」と言うのは、最後にちょっとした意外性があるからです。早い段階から気にはなっていた点ではあったのですが。
しかしアクションやサスペンスがすぐれているというだけではなく、プロットもなかなか工夫されています。冒頭部分でクーパーと知り合う老人とか、トリニダードからやって来るセシルとか、特に後者は事件関係者の知り合いではあるものの、どう事件に絡んでくるのかといったところ、よくできています。二人の最終的扱いは、何となく逆になるのではないかと予想していたのですが、文句はありません。

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