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ミステリの祭典

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我が家のお稲荷さま。
我が家のお稲荷さま。シリーズ

作家 柴村仁
出版日2004年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2022/03/27 23:06登録)
その昔―一匹の大霊狐が三槌家の守り神に祀りあげられた。名を空幻といい、ありとあらゆる術を自在に操る、たいへんに賢しい狐であった。だが同時に、騒動が大好きでもあった。いたずらと呼ぶには悪辣すぎる所業を繰り返す空幻に業を煮やした三槌の司祭は、七昼七晩かけて空幻を裏山の祠に封印したのだった。そして現在―未知の妖怪に狙われた三槌家の末裔・高上透を護るため、ついに空幻が祠から解封された…のだが、その物腰は畏怖された伝説とは裏腹に軽薄そのもの。イマドキの少年である透からは『クーちゃん』と呼ばれる程で…第10回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞。
『BOOK』データベースより。

綺麗に纏まり過ぎていて、尖った所がなく、それが物足りませんでした。三槌家の守り神で、人語を話し男にも女にも変身できる狐の愛称クーがバトルを繰り広げたり、現代社会の文化に驚いたり、三槌家の兄弟と仲良くなったりする物語です。各キャラは立っているし、たまに笑えるほのぼのとした作風であり、ラノベファン向けに書かれたのが一読してよく理解できる作品です。

シリーズ全7巻ですが、2作目で本作を大きく上回る評価がなされており、更なるキャラが続々登場し戦闘シーンも増えている模様です。おそらくシリーズの良さ、例えばちょっととぼけた守り神の魅力や兄弟との絆が深まっていく様、或いは護り女であるコウが次第に彼らとの距離を狭めていく様子などが描かれているのではないかと思います。まあ今後読み進めるかどうかは気分次第。今のところその予定はありませんが。
尚、イラストが非常に上手く、特に女クーが目茶苦茶可愛く描かれていて、本書の魅力の一つになっていますね。表紙よりも更に可愛らしいですよ。

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