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ミステリの祭典

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Eye of the Storm
女私立探偵シャロン・マコーン

作家 マーシャ・マラー
出版日1988年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2022/02/22 20:57登録)
ハードボイルド系の作品としては珍しく、完全孤立ではないにしても、外界との行き来が不便であることは確かな、沼地の中の小島にある古い館で起きた事件を扱った、クローズド・サークルな話です。その事件がまた、ゴキブリが放たれたり、呪いの人形が木に掛けられていたりといったいやがらせで、その館を観光用に改築している人々の一人シャロンの妹からの依頼で、シャロンは島に調査に赴くわけですが、時は嵐の季節。暴風雨の中、渡し船担当者が殺され、シャロン自身殺されそうになります。
こうなってくると、書き方はハードボイルドでも、国内新本格派の館ものに近いプロットです。犯人の意外性アイディアはよくあるパターンですし、フェアプレイが守られているとは言いにくいですし、ということで本格派好きな読者の受けは悪そうですが、最後のかなり長い犯人との対決シーンの緊迫感等は楽しめます。

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