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ミステリの祭典

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消された眠り
私立探偵ジョン・カディ

作家 ジェレマイア・ヒーリイ
出版日1991年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2022/01/31 23:31登録)
ボストンの私立探偵ジョン・フランシス・カディのシリーズ第3作では、旧友の黒人警察官マーフィ警部補から依頼された事件が語られます。となると人種問題がからんできそうですが、それは、ほとんど警部補が管轄外地域で起こった事件について聞く当地の黒人警察官がいないから、カディに依頼したという点に限られます。殺された女子学生(白人)の逮捕されたボーイフレンドが黒人だという点についても、被害者の両親の拒否感は嫌悪というほどでもありません。
事件の設定からして、逮捕されたウィリアムが犯人でないとしたら、真相はそれ以外考えられないもので、意外性は全くありません。かといって、証拠をいかにして手に入れるかという捜査的興味もさほどではなく、犯人を罠に掛けようとする方法も、常識的に見て適法でないことは明かでしょう。
ただ事件の決着のつけ方には、疑問は感じながらも驚かされました。

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