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ミステリの祭典

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死刑囚最後の日

作家 ヴィクトル・ユゴー
出版日1982年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 虫暮部
(2021/11/28 10:17登録)
 娘と面会する場面とか、面白い断片はあるけれど、全体としては真摯な分だけ興趣を遠ざけてしまっている。
 文学史上最初の“日記体小説”だそうな。この形のテキストだと、古典的な“結末で語り手が死ぬ話はどうやって書かれたのか?”問題が浮上する。これはブログで何でも晒す現代人に対する皮肉だね。死刑囚にブログが許可されたら、執行直前まで更新するんだろうか。彼は死んでもスマホを手放しませんでした。
 「序文」で死刑制度廃止を訴えているが、こういう論は長くなると説得力を失うと思った。

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