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ミステリの祭典

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魔法少女育成計画 restart (後)
魔法少女育成計画シリーズ

作家 遠藤浅蜊
出版日2012年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2021/11/07 22:54登録)
ひたすらに激化していく、囚われの魔法少女たちによる生き残りゲーム。残酷かつ一方的なルールの下で、少女たちは迷い、戦い、一人また一人と命を落としていく。警戒すべきは姿の見えぬ「マスター」か、それとも背後の仲間たちか。強力無比な魔法が互いに向けられる時、また一人新たな犠牲者が生まれる―。話題のマジカルサスペンスバトル、第二幕の完結編。
『BOOK』データベースより。

前編のゲームの目的は魔王を討伐する、後編はプレイヤーを全滅させる、変わってるじゃん。そう、もう既に何人もの魔法少女が死んでいます、その上でマスターは更なる犠牲者を望んでいるのです。この変更は突如下され(いつもそうなのですが)、物語は急展開を迎え読者は脳内で軌道修正を余儀なくされます。ミステリで言うところのフーダニットに切り替わり、誰が誰を殺したのかに主題が置かれる事になります。

後半のエキサイティングな展開は、それまでとは打って変わって緊迫感と激しいバトルを生み出し、まさに読み応え十分で遂に本領を発揮したなと感じました。それぞれの魔法少女が持つ特殊能力のぶつかり合いはなかなかよく考えられており、必ずしも武闘派が勝つとは限らない、一寸先は闇の世界を繰り広げシリーズ最大の見せ場を作り出します。
最後に生き残るのは誰か、魔王の身代わりは誰なのか、最後の最後まで目が離せません。

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