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ミステリの祭典

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小説 素敵な選TAXI

作家 バカリズム
出版日2016年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2021/10/20 23:08登録)
バカリズムが連続ドラマとしては初めて脚本を執筆した「素敵な選TAXI」(関西テレビ・フジテレビ系)。市川森一脚本賞奨励賞を受賞するなど高い評価を受け話題となった脚本を自らが小説化!張りめぐらされた伏線や軽妙な会話などが映像とは一味違った面白さで蘇る。
『BOOK』データベースより。

ドラマは観ていませんが、何だか面白そうだったので購入。主役の過去に戻れるタクシー運転手の枝分は竹野内豊が演じていました。ところが読んでみると何となく三枚目っぽかったので、バカリズムの方がイメージ的にマッチしている気がしました。どれも平均して面白く、誰しも何作かは好みの作品があるのではないかと思います。そして、会話文が大半を占めているので、サクサク読めて笑えるシーンも散見されます。

個人的に良かったのは、若い男女の駆け落ちと犬の失踪を扱った『今と昔の選択肢』。バスの中で偶然宝くじを拾った、会社を追われそうな男の顛末を描いた『金と欲の選択肢』。八十になる祖父の死に目に間に合わなかった女性とその祖母三人の人生模様を描いた『夫と妻の選択肢』ですね。
他にもバラエティに富んだ短編が並び楽しめました。それにしても作中のドラマ『犯罪刑事』は一体何だったのだろう。何か全編を通じてキーポイントとなるものを握っているのかと思いきや、或いは最後でサプライズを起こすのかと思っていましたが・・・。

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