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ミステリの祭典

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虚栄の都市
改題『三人の『馬』 東京が震撼した悪夢の48時間』

作家 山田正紀
出版日1982年04月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 虫暮部
(2024/11/08 12:37登録)
 「いったい、何なのだ……」

 この呟きに全てが凝縮されているようだ。流れ来て流れ行く、その一部分を切り取っただけのような、全然完結していないじゃないかと言う物語は、山田正紀の(特に初期)作品には割と見られる形態で、つまり本作、実はSFなんじゃないかなぁ(フレッド・セイバーヘーゲン『バーサーカー』シリーズみたいな)。
 冷酷にバタバタ死ぬ反面、小さなエピソードで人々に “顔” を与える手法が、ここでは取って付けた感じではなく効果を発揮していると思う。アクション系と政治的な題材も上手く並走して、意外と盛り沢山。

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