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ミステリの祭典

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発現

作家 阿部智里
出版日2019年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 虫暮部
(2021/08/29 10:50登録)
 このように、比較的若い作家が“エンタテインメント+太平洋戦争”をバランス良く描いた作品は幾つか読んだけれど、(ネタが共通なので仕方ないとはいえ)感触的に似通った部分がありそこが物足りない。つまり“真面目に書かねばならない”と言う見えない制約のことである。
 それはそうと、本作はホラーの部分と現世の部分のつなぎ方が自然過ぎて却って違和感。と言うか結末で解説する某氏、自分は何も見ていないくせに理解力あり過ぎじゃない? 拝み屋にでも登場願うほうが良かったのでは。
 あと、この作者はそれほど個性的な文体だとは思っていなかったが、意外なことに何度も“八咫烏シリーズのリズムだ!”と感じた。

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