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ミステリの祭典

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ホワイト・バタフライ
探偵イージー(エゼキエル)・ローリンズ

作家 ウォルター・モズリイ
出版日1995年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2021/08/25 21:08登録)
イージー(エゼキエル)・ローリンズのシリーズ第3作で、時代設定は1956年。年をとった彼が当時を回想する設定は、ブロックの『聖なる酒場の挽歌』とも同じ手法です。
第2作は読んでいないのですが、驚いたことに、イージーはいくつかの不動産を所有し、結婚もして、ゆったりした生活を送る身分になっていました。しかし違法な商売でもないのに(税金逃れはともかく)、自分の収入源を奥さんに隠したままというのは、何考えてるんだか、という感想しか持てませんでした。そんな秘密主義が奥さんとの諍いの原因にもなっているのですから。しかし読み終えてみると結局のところ、彼の私生活面の方が連続殺人事件の捜査よりむしろ中心テーマになっているように思えました。
殺人事件の方では、被害者の一人ホワイト・バタフライがそのような生活をするようになった理由が、暗示さえされないままなのには、がっかりでした。

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