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ミステリの祭典

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燃えつきた地図

作家 安部公房
出版日1972年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 虫暮部
(2021/08/25 11:42登録)
 普遍的な主題なのかもしれないが手法が古い。なので“それはもう判ってるよ”と感じることも多かった。主人公が追い詰められる過程や立場が反転するポイントも、“探偵の苦悩”とか“覗くものは覗き返されるのだ”とかではなく、単なる不運に思えてしまう。私などよりも初々しい魂(“都会人の孤独と不安”なんてフレーズを陳腐だと感じないような)で読むべき作品なのだろうか。
 あの姉弟の組み合わせ(の噛み合わなさ?)や河原の暴動のエピソードはいいね。

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