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ミステリの祭典

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僕が死んだあの森

作家 ピエール・ルメートル
出版日2021年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 文生
(2021/08/24 12:29登録)
主人公が12歳のときに近所に住む男の子を突き飛ばしたら打ちどころが悪くて死んでしまったことから始まる倒叙ものですが、手の込んだ隠蔽工作をするわけでも、刑事や探偵との手に汗握る駆け引きがあるわけでもありません。主人公の心理を丹念に追っていくだけの普通小説に近い作品で、著者得意のエログロ描写も皆無です。

ミステリーらしさといえば、最後にちょっとしたサプライズがあることぐらい。それでも飽きずに読むことができたのは作品のクオリティがそれだけ高いということでしょう。自分の好みからは外れているものの、なかなかなの佳品だといえます。

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