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ミステリの祭典

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夜の捜査線
「警視庁の夜」シリーズ 栗林部長刑事役&本田部長刑事

作家 島田一男
出版日1979年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 斎藤警部
(2021/08/04 16:30登録)
妖精の舞踏曲(ボレロ)/悪女の三拍子(サンバ)/赤き死の組曲(スイート)/悪霊の合唱/千人斬り狂騒曲/墓掘り交響曲(シンフォニー)   <春陽文庫>

昭和50年代前半、人気TVドラマ『警視庁の夜』で部長刑事(デカチョウ)役を演じる「栗チョウ」こと栗林はそれなりに人気の中堅俳優。新宿署に勤める本物の部長刑事「本チョウ」こと本田の信頼を得、芸能界で起こる本物の事件捜査に次々と協力しては本ボシを挙げて行く様を描いた連作短篇集。会話に文章は流石の高め安定だが、謎や解決はどれもチョイと浅めで、それこそ昭和の連続刑事ドラマ原作にはピタリな風情。「赤き死」や「墓掘り」あたりはもう少し深い真相で唸らせるかと見えたが、、存外シュンと終わりやがった、がそれでも合格点なのはこの人の文章力こそなせるワザ。ただ、昭和の性風俗がエロいというより厭らしいにおいで立ち込めるのはちょっと読者を選ぶかな。題名のルビに一部おかしいのが混じってるのはご愛敬。 それにしても、芸能界で殺人事件が頻発し過ぎです!!

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