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ミステリの祭典

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鬼物語
〈物語〉シリーズ

作家 西尾維新
出版日2011年09月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 メルカトル
(2021/07/27 23:10登録)
誤解を解く努力をしないというのは、嘘をついているのと同じなんだよ”
阿良々木暦(あららぎこよみ)の影に棲む吸血鬼・忍野忍(おしのしのぶ)。彼女の記憶から呼び覚まされた、“怪異を超越する脅威”とは……!?
美しき鬼の一人語りは、時空を超えて今を呑みこむ――!!
<物語>シリーズ第12巻
Amazon内容紹介より。

久しぶりに物語シリーズらしい作品に出会えた気分です。今回は忍野忍が主役と思わせておいて実は・・・という寸法であります。八九寺真宵と共に突如「非怪異」とも言える『くらやみ』に襲われる阿良々木暦。訳の分からない相手だけにどう戦うかも闇の中で、新たな人物を登場させ、今後の展開の重要なターニングポイントになりそうな予感がします。
個人的にお気に入りだった忍野メメが退場し、ちょっぴり淋しい思いをしていただけに、増々本シリーズの先々が楽しみになりました。

派手なバトルこそありませんが、ミステリ的な手法を取り入れて伏線を回収させ、感情を揺さぶられるような解決法を選択しており、シリーズファンにとってはやや悲しいラストを迎えます。そして最終章ではメメの親類が登場、良い感じのシーンで締めくくりました。余韻に浸れました。

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