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ミステリの祭典

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龍王伝説殺人事件
南虎次郎シリーズ

作家 石井敏弘
出版日1992年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2021/05/31 23:39登録)
(ネタバレなしです) 1992年発表の本書は隻眼の私立探偵・南虎次郎シリーズ第2作のハードボイルド小説です。作者得意のバイク疾走場面もちゃんと用意されています。ハードボイルドならではの荒々しさや卑しさの描写もたっぷりある一方で、同時刻に同じ殺害方法で離れた場所で殺されたかのような四重殺人の謎がとても印象的で本格派推理小説を意識しているところもあります。複数犯による犯行という見解に対して単独犯の仕業ではという可能性を虎次郎が模索する姿勢には、グループ犯行という陳腐な真相であってほしくない読者として応援したくなります(笑)。社会派要素や伝奇要素も織り込んだ、意外と多面的な作品でタイトルに使われている「伝説」も決して安易なお飾りではありません。真相説明が自白頼りの部分が多いためか、虎次郎の推理がそれほど論理的に感じられないのは惜しまれますが。

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