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ミステリの祭典

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空飛ぶ広報室

作家 有川浩
出版日2012年07月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 メルカトル
(2021/05/08 22:53登録)
不慮の事故で夢を断たれた元・戦闘機パイロット・空井大祐。異動した先、航空幕僚監部広報室で待ち受けていたのは、ミーハー室長の鷺坂、ベテラン広報官の比嘉をはじめ、ひと癖もふた癖もある先輩たちだった。そして美人TVディレクターと出会い…。ダ・ヴィンチの「ブック・オブ・ザ・イヤー2012」小説部門第1位のドラマティック長篇。
『BOOK』データベースより。

何故この作品を購読しようとしたのか、そう言えば有川浩久しく読んでいないなと思ったのが運の尽き。まあ魔が差したというのか、そいういう事ですよ。勿論Amazon他とても評価が高かったからとの理由は根底にありましたが。結果、大勢に反してイマイチだったとしか言えません。やはり私は世間の常識が通じない人間なのかも知れません。ドラマ化までされた人気作家によるヒット作・・・。それがこの体たらくでは何とも言いようがありません。
凄く真面目に書かれているとは思いますが、もっと遊び心があっても良かったのではないかと。確かにキャラとしてはそれぞれ個性的に描かれています。しかし、航空幕僚監部広報室の実態も人間ドラマも中途半端で、深掘りされているようには思えません。所謂お仕事小説としてあまり誉められたものではないと感じます。

あとがきでは東日本大震災の為に、刊行が遅れたことなどが書かれています。
解説は現役自衛官の幕僚長によるもので、作中で描かれている自衛官たちが硬派な印象ではなく、生身で等身大の人間像である事を評価すると書かれています。それは私も感じました。自衛隊に関わる人達はすべからくお堅く生真面目であるのが正しいのだという先入観を見事に砕いてくれました。他にも自衛隊について特に広報室という特殊な職について、勉強にはなりました。

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