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ミステリの祭典

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最終定理

作家 アーサー・C・クラーク
出版日2010年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 糸色女少
(2021/02/18 19:25登録)
時は近未来。主人公はフェルマーの最終定理に没頭するスリランカの大学生。そのころ、宇宙の彼方では、神の如き知性を持つ異星人が地球文明を危険視し、下っ端種族を人類殲滅に派遣した。
主人公は数学オタクとあって、数にまつわる蘊蓄やパズルが随所に登場。明晰な頭脳でセレブの仲間入りを果たしたり、聡明で美しい女性を射止めたり、願望に忠実なのがほほえましい。クラークの旧作への目配せや楽屋落ちを散りばめつつ、黎明期の素朴なSFを21世紀の設定で明るく朗らかに語り直す。往年のファンなら楽しく読めるだろうが、むしろ今の中高生が初めて読むSFに最適かも。

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