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ミステリの祭典

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KIRICO@シブヤ

作家 牧村一人
出版日2011年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 YMY
(2021/02/13 20:14登録)
東京の繁華街、渋谷で起こった無差別連続殺人事件をめぐる異色活劇。
人であふれかえる日曜日の渋谷センター街にワゴン車が突入した。次々と歩行者がはね飛ばされたうえ、運転していた男はナイフを持ち人々へ切り付けていった。だが最後に駆け付けた警官により男は射殺された。
それから3年後、女子高生の宇佐美希莉子は、事件で姉を失った海東皓介や元警官の水野霧子ら、さまざまな関係者と出会いを重ねた。やがて思いもしない新たな大事件に巻き込まれていく。
琉球空手を使うヒロインのアクションものであるとともに、ネット社会の暗部やストーカー男が描かれるなど現代社会の歪んだ先端部を渋谷の街に集約させている。際立ったキャラと鮮やかな対立関係、そして大胆な虚構性を生かし、殺人というテーマに迫る、ぐいぐい読ませる一作。

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