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ミステリの祭典

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芦ノ湖殺人1/3秒の逆転

作家 水野泰治
出版日1988年09月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2021/01/26 21:35登録)
(ネタバレなしです) 1988年発表の本格派推理小説です。アイスクリーム売りのアルバイトをしている主人公の目の前でアイスクリームを買った男が毒死する事件が起き、やがて主人公は新興宗教団体の本部に乗り込んで新たな事件に巻き込まれるというプロットです。作中に登場する松好寅蔵警部補は「歌麿殺人事件」(1984年)にも登場していたようです(私は全く覚えていませんでした)。主人公はとにかく軽薄な人物として描かれており、しかも女性への妄想癖がひどくて読者の共感を得にくいキャラクターです。謎解きは意外としっかり考えられていてトリックも豊富、冒頭の俯瞰図もいい読者サービス(これがないと舞台を把握するのに苦労します)、意外な探偵役の登場など優れた点もあるのですがこの通俗臭さ(過激な官能描写はないですけど)は私には合いませんでした。

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