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ミステリの祭典

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湖・毒・夢

作家 夏樹静子
出版日1988年05月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2021/01/26 20:50登録)
(ネタバレなしです) 1988年発表の短編集で、私の読んだ新潮文庫版(1991年出版)の裏表紙では「本格派ミステリー」と紹介されています。まあ時代が新本格派推理小説の黄金時代でしたからとにかく「本格」に結びつけようという販売戦略だったのでしょうけど、個人的には本書は社会派推理小説です。読者が推理に参加する余地がないし、謎解き伏線の回収もほとんどなく唐突な解決の印象の作品が多いです。5作品を収めて200ページ程度の短さなのでとても読みやすく、その中で人物心理の繊細さやリアリズムのある捜査などをしっかり描いていて出来栄えは悪くはありません。しかし本書を「本格派」というのは無理矢理感があると思います。

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