| 真実ふたつと噓ひとつ |
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| 作家 | カトリーナ・キトル |
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| 出版日 | 2008年03月 |
| 平均点 | 5.00点 |
| 書評数 | 1人 |
| No.1 | 5点 | YMY | |
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(2021/01/21 20:26登録) 主人公のデアは、嘘ばかりついている舞台女優。夫のペイトンは妻の癖を承知していて、笑い飛ばしている。だが、実はデアは結婚前に許されない嘘をついていて、夫にいつかばれるのではないかという不安にさいなまれていた。 嘘にもいろいろあるが、ひとつの嘘もなく生きている大人は稀でしょう。ストーリーに動物とのコミュニケーションというテーマが濃密に絡んでくるが、ごまかしのない動物たちに比べ、嘘をつかざるを得ない人間の弱さが身にしみる。試練の先に光明を見いだそうとするデアと、彼女を助ける忠実な飼い犬の姿は読後に深い余韻を残した。 |
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