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ミステリの祭典

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暗闇―ホラーセレクション
尾之上浩司編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2004年06月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2021/01/16 22:31登録)
ホラーの宴へようこそ。ここには闇をテーマにした7つの杯を用意いたしました。闇に潜むモノ、闇から襲いくるモノ、闇に染まりしモノ……。『暗闇』を存分にお楽しみください。収録作品:井上雅彦「闇仕事」、花田一三六「紛失癖」、奥田哲也「ダンシング・イン・ザ・ダーク」、宝珠なつめ「棲息域」、山下定「ブラインドタッチ」、友成純一「おごおご」、菊地秀行「戦場にて」、井上雅彦×尾之上浩司・対談
Amazon内容紹介より。

一応暗闇という題材を元に書き下ろされたホラー短編集ですが、そこまで闇に拘ってはいないように感じます。あまりそれを意識せずに楽しめばそれで良いのではないかと思います。どれも作品の色が違っていますが、団栗の背比べみたいなもので平均的な出来で、それぞれの特徴を持った短編が並んでいる印象です。その中で最も目を惹いたのは山下定の『ブラインドタッチ』で、文体が非常に私に合っていて、内容的にも一番面白かったですね。頭一つ抜けていると思います、まあ好みの問題ですけど。

友成純一の『おごおご』は説明文が多すぎて飽きてきますが、終盤やっぱりなって展開に持っていきます。それにしてもオチがどうも・・・。花田一三六の『紛失癖』もまあまあ面白かったかな。なんでも失くしてしまう少年の癖がエスカレートして次第にホラー味を帯びてきて、最後には。
巻末に収録されている井上雅彦と尾ノ上浩司の対談は、いかにもマニアックでその道に詳しい人にとっては堪らないでしょうね。

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