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ミステリの祭典

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毒殺倶楽部

作家 松下麻理緒
出版日2019年10月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 7点 虫暮部
(2026/03/19 15:20登録)
 若干ややこしいものの、然るべき範囲内に上手く収めている。会社の描写とかが紋切型だとは思ったが、そこには伏線と言う側面もあったか。最後に明らかになるアレには納得出来たのでまぁ良かった。

 ただ、ペンネームが作中とリンクしていて、新人故に可能な遊び心でいいねと嬉しくなったけれど、それが本当にちょっとした遊びに留まっているのが腑に落ちない。それをやるなら、作者名は “山下香織” であるべきでは?(逆か。視点人物の名を作者名に合わせるべきでは?)

No.1 6点
(2023/01/25 23:47登録)
2006年度鮎川哲也賞の佳作に選ばれた(受賞作は麻見和史の『ヴェサリウスの柩』)にもかかわらず、出版されないままの「13年の時を経て発売!!」された「幻の傑作ミステリ」(出版社からのコメント)です。出版に当っては、大幅に加筆修正されたそうですが、どんなふうに改稿されたものやら。
3重の入れ子構造になった作品です。さらに作中作にマリオというハンドルネームの男が登場するのですから、性別は違えど(叙述トリックではありません)、その人物と現実の作者自身とも重なってくることは、狙ってきたなという感じです。
現実(作中の)と虚構とを錯綜させ、ある思い込みを登場人物や読者に与える手際は、なかなかのものです。ただ、意外な真相の明かし方が、今一つ盛り上がらないように思いました。ラスト・シーンで残されていたある秘密を開示するところはよかったですね。

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