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ミステリの祭典

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首を売る死体

作家 鳥羽亮
出版日1991年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2021/01/06 22:23登録)
(ネタバレなしです) 1991年発表の長編ミステリー第3作の本格派推理小説で、過去2作は不可能犯罪トリックの謎解きを前面に出してましたが本書はがらりと趣向を変えました。首をぶら下げた首なし死体だけでもインパクト十分ですが、何と首と首なし死体は別人でした。しかも死体が「立っていた」という証言まで登場です。トリック自体はあっさりと2章で見破られますが、なぜそんな演出をという謎が手ごわいです。と、ここまでは文句なしの面白さなのですが広げた風呂敷をうまく畳めなかった印象がぬぐえない真相でした。タイトルに使われている「首を売る」に対する「買う」理由の説明があまりにも強引で説得力に欠けます。5章での謎解き議論で「あまりにも危険過ぎるとは思わんか」の質問に対して「全く危険はないんです」と説明してますが、いやいや危険が一杯でしょと突っ込みたくなりました。

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