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ミステリの祭典

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狂乱家族日記 弐さつめ
狂乱家族日記シリーズ

作家 日日日
出版日2005年07月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 メルカトル
(2021/03/25 23:10登録)
世界を救うため、今日も破壊神閻禍の「子供たち」と「なごやか家族作戦」を遂行する、超常現象対策一課行動部隊長・乱崎凰火27歳。そのまったりとした朝のひと時を狂乱へと変えたのは「新婚旅行をしてみようと思うのだが」というネコミミ人外少女、凶華のひと言だった。相も変わらず傲岸不遜、非常識な凶華のこと、これが普通の旅行になるはずもなく…。南の島を舞台に乱崎一家が繰り広げる、馬鹿馬鹿しくも温かい愛と絆と狂乱の物語。弐さつめ登場。
『BOOK』データベースより。

愉快、愉快。楽しい、楽しい「さっぱり」楽しいです(笑)。
前作は一作目という事もあり、家族の面々の紹介の意味合いもありましたが、その狂乱ぶりは凄まじいものがありました。本作もそれを継承してさらにパワーアップしている感が強いです。今回の主役は「子供たち」のうちの殺人兵器黒の十三番雹霞ですかね。彼は人を殺すために生み出されたロボットですが、人の心は持っています。しかし顔がない為涙を流すことすら出来ないのです。そんな雹霞の過去が語られます。

新婚旅行でパリに行くはずだった一家はなんと孤島に不時着。ここで優歌がさらわれ・・・。
勿論狂乱家族を率いる母親の凶華の活躍は物語を牽引する原動力になっているのは間違いありません。傲慢で後先考えていないようでいて、なかなかの策士ですね。でもこの一家は基本的にみんな優しいんです。それぞれ暗い過去を抱えたり悩んだりしながらも。
又、宇宙クラゲの三女月香の謎めいた言動にも注目されるところです。最終章ではその謎の一端に触れられます。この家族、増々目が離せません。そして本シリーズは番外編を伴ってまだまだ続きます。当分楽しませて貰えそう、ああ、幸せですー。

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