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ミステリの祭典

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とめどなく囁く

作家 桐野夏生
出版日2019年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2020/11/03 17:27登録)
 塩崎早樹の夫は、ある日海へ釣りに出掛けたきり船だけを残して行方不明となった。遺体も上がらず、生死不明のまま7年、ついに死亡認定をして早樹は区切りをつけ、年の離れた裕福な老齢男性と再婚をした。若い頃のような情熱はないものの、穏やかな安定のある暮らしに満足していたある日、前夫の母から連絡が。それは、亡くなったとされていた前夫を見かけたという話だった―

 前夫は生きているのか?何かの間違いなのか?友人の協力を得ながら独自で探っていこうとする早樹、その過程で明らかになっていく知らなかった夫の過去に動揺する心。さすがのリーダビリティではあるが、なかなか進展しない展開にややじれてくるところもある。ラストはその段になって初めて出てくる人物もいる「真相の一気出し」の体で、面白い結末ではあったが丁寧ではなかったかな…

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