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ミステリの祭典

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明石家さんま殺人事件

作家 そのまんま東
出版日1989年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2020/09/25 22:41登録)
前作に続き今回は明石家さんま。そのまんま東、軍団の連中が、今度はディレクターに謎の脅迫状を送り、さんまを騙そうと画策するが、それが本当の事件に発展し、さらに事件は連続性を帯びてくるが・・・という内容。

明石家さんまばかりにフォーカスが当てられ、何だかアンバランスな印象を受けました。その分、さんまの人間性や日常の姿が克明に描かれて、その筋のファンには受けたかもしれないと思われます。それにしても当時は人気が最盛期の頃で『あっぱれさんま大先生』『笑っていいとも』『さんまのまんま』などさんまが出演していた帯番組が幾つもあったなと思い出しました。

一応本格ミステリですが、例えば密室トリックなどはかなり無理筋ではないかと言う気はします。発想は面白いんですが、リアリティのなさはやり過ぎ感が漂いますね。ラストは結局そういう事なのね、で納得。東、やりたい放題だなと思いました。今回は軍団の影がかなり薄く、ユーモアも前作の半分程度、奇想も今一歩発揮できていないと感じます。さんまの表情がしつこい位描写されており、それが一応伏線にはなっています。そして黒幕はさんまなのかどうかは別として、とにかくさんまありきの作品であるのは間違いないですね。

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