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ミステリの祭典

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詐欺師は天使の顔をして

作家 斜線堂有紀
出版日2020年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2022/12/03 18:24登録)
異世界を舞台にしたミステリ。カリスマ性のある「霊能力者」子規冴昼(しきさえひる)が、誰でも念力を使えたり(『第一話 超能力者の街』)、死んだらすぐに幽霊として戻って来る(『第二話 死者が蘇る街』)世界にとばされ、彼を追いかけて行ったマネージャーであり超能力ショーの脚本家でもある呉塚要がその世界で起こった殺人事件を解決するという作品です。タイトルの詐欺師とは子規のこと。
第一話は犯人がなぜエレベーターを使わなかったのかとか、階段を上り下りした痕跡が本物なのかどうかが明確になっていないため、釈然としませんでした。第二話は動機はすぐ見当がついたものの、もう一つの事件と組み合わせて複雑化しています。エピローグの異世界は、人間の設定関係ではなくなってしまっていました。
「単なる手品」という言葉が繰り返されたり、超能力ショーで鮮やかな視覚的手品をやったりしているところは、気になりました。

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