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ミステリの祭典

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転生!太宰治 転生して、すみません

作家 佐藤友哉
出版日2018年09月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2020/09/06 22:28登録)
あの太宰治がよりによって現代日本に転生!今を生きる太宰治が現代社会と人間への痛烈な皮肉と賛歌を謳い上げる傑作、ここに開幕!!
『BOOK』データベースより。

心中したはずの太宰治が2017年の東京に転生し、現代の様々な変容にオロオロしながら、ある野望を決意する物語。ストーリーらしいストーリーは存在せず、登場人物も少なく、ひたすら太宰が現代の文化に触れ、時に楽しみ時に動揺する姿を描いています。ことあるごとに死にたくなる太宰ですが、何だかんだ言いながら得意のお道化を発揮し、文壇に復讐するため生きる決心をします。メイドカフェで萌えを体験したり、インターネットで自身のエゴサーチをしたり、芥川賞授賞式に乱入したりやりたい放題です。

太宰治を一冊も読んだことのない私でもそれなりに楽しめたので、ファンであればより楽しめたのではないかと想像します。勿論当時の文豪たちの名前も出てきます。
これからというところで終わっており、続編を予感させる締めくくりとなっており、実際に2が出ておりシリーズ化も期待されているようです。

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