home

ミステリの祭典

login
444 ~呪いの数字~

作家 いぬじゅん
出版日2015年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2020/08/31 22:07登録)
高2の冬、東京から田舎の高校に転校してきた桜は、クラスで無視され、イジメを受ける。そんな中、この学校で以前イジメを苦に自殺したという生徒・守の1周忌に参列したとき、桜は守の母親から「444には気を付けて」と不気味な話を聞く。やがて、次々に不審な死を遂げていくクラスメイトや教師…。ラストのどんでん返しに驚愕!呪いの震撼ホラー!
『BOOK』データベースより。

イジメられていた男子生徒が自殺に際し呪いを掛けるというベタな内容ですが、テンポよく人が死んでいき、最後まで飽きずに読ませます。特に呪い殺される側の一人称で視点が次々と切り替わる為、なかなか臨場感が感じられストーリーに没入することが出来ます。また、殺され方死に方に工夫の跡が見られ、その時々の過去に守を虐めていた生徒たちの揺れ動く感情が死の間際まで克明に描かれているのには、好感が持てますね。「444」の見せ方にも趣向が凝らされていたりもします。

ラストはそれがどんでん返しと言えるのかどうか、やや疑問に思います。確かに想定外ではありましたが、ちょっと意味合いが違うような気がします。少なくともミステリで言うところのどんでん返しとは異なるような。

1レコード表示中です 書評