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ミステリの祭典

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影のない男
FBI特別捜査官 洞門桜

作家 島田一男
出版日1962年01月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 斎藤警部
(2020/08/28 15:40登録)
南京香水の女/香港岬の妖精/白檀国の女王/桑港(シスコ)の女神像  (徳間文庫)

日本の夏、昭和の夏と言えば島田一男の短篇だが、このシマイチはチョイとイマイチだね。 ミステリも文章も旨味に欠けて、ピリっとしねえや。 お色気で押してるとこも、何だかなあ。 ただ「白檀国」だけはちょっとばかり深い真相だったね(警視庁の斎藤警部も大活躍!)。その勢いで期待を持たせた「シスコ」がまさか、そんな優しい、毒の無い裏の無い結末だとは。。(ネタバレくさいけど、一男さん途中まであの女を犯人にする気だったんじゃ。。大使館のシーンとか、大いにニオったよ。)

FBIのGメンである日系アメリカ人、表の顔は韓国系通信社のキャメラマン、サクラ・ドーモンが業界仲間(通信社のほう)のスペイン人アントニオ・アルカセル・ド・アフォンソ君や警視庁公安二課の斎藤警部と付かず離れずで国際事件をバッサバッサと解決する痛快お色気アクション!… と言いたいところだが、痛快とは行かんな。 映画だったらいいかも知らん。

「一杯飲みたいんだ」
「うしろのシートの下に、スコッチでもブランデーでも入ってるわ」
「音楽を聞きながら飲みたいんだ」
「ラジオのスイッチを入れればいいわ」
「飲んだら、ひと踊りしたいんだ」
「×××××なら、その前を右に入るのよ。でも、右折禁止だわ」
「歩こうぜ」

  ↑ この会話は好きだ

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